外科・消化器外科では、食道、胃、小腸、結腸、直腸、肝臓、膵臓、胆道など消化器臓器の悪性腫瘍(がん)、および消化管穿孔、腸閉塞、急性胆嚢炎、急性虫垂炎などの急性腹症、そして胆嚢結石症、ヘルニアなど一般的な消化器疾患に対する外科手術を中心に診療を行っています。上部消化管外科、下部消化管外科、肝胆膵外科の3つの専門分野があり、スタッフ11名、専攻医(後期臨床研修医)2名の体制で、基本的には疾患グループ別に診療していますが、横断的疾患や緊急時にはしっかり協力し、消化器外科全体として高度で安全な手術を提供しています。
新病院となり手術室は3室増室、1室ごとのスペースも拡大し、ロボット専用手術室も整備されました。消化器外科手術枠も増え、紹介・受診から手術までの待機期間をできるだけ短くするように努めています。
消化器がんに対して、最近はさまざまな新規治療法が開発されてきてはいますが、根治を得るためにはやはり外科手術が最善の治療法である状況に変わりはありません。当科では消化器がん治療の最後の砦として、がんの根治を目指して日々厳しい手術に臨んでいます。また根治性を維持しながら傷が小さく患者さまに負担の少ない低侵襲手術の適応拡大を積極的に進めており、腹腔鏡下手術、ロボット支援下手術の割合は年次ごとに着実に増加しています。
急性腹症は、若年者から高齢者まで誰でも、また前触れもなく急に発症する、緊急性を要する疾患です。当科では24時間体制で緊急手術に対応できる体制を整えており、年間約150例の緊急手術を実施しています。
悪性疾患のみならず良性疾患や緊急手術にもしっかり対応し、堺市2次医療圏の基幹病院として質の高い安全な外科手術の提供に努めています。