高齢化社会の到来、糖尿病・透析患者さまの増加にともない動脈硬化性疾患が急増しています。動脈硬化は心臓・脳血管のみならず全身の血管におよび、血流障害やこぶ状に拡張する動脈瘤の原因となります。当科は数少ない血管病の専門診療科として腹部・四肢における動脈硬化性疾患を中心に、静脈疾患や透析用バスキュラーアクセスに対する診療を行っています。下肢血流障害(閉塞性動脈硬化症)に対しては、保存療法(運動、薬物)、血管内治療(カテーテル治療)、外科手術(バイパス術など)を適切に組み合わせた治療を行います。血管内治療が不成功に終わった症例や下肢切断を宣告された重症例に対する治療経験も豊富です。透析用バスキュラーアクセスは徹底した自己血管内シャント作製を心がけています。また、内シャント関連のあらゆる合併症(シャント狭窄・閉塞・瘤、静脈高血圧、スチール症候群など)にも対応可能です。