下肢静脈瘤とは、足にある血管(静脈)が拡張して瘤(こぶ)のようになった状態をいいます。加齢や長時間の立ち仕事などが原因で、下肢の静脈内にある逆流防止のための弁が機能しなくなることが原因です。多くの静脈瘤は、大伏在静脈と小伏在静脈という皮膚の浅いところにある静脈(表在静脈)や、その分枝に発生します。3ミリ以下の細い静脈が拡張した、瘤になっていないタイプもあります(網目状静脈瘤やクモの巣状静脈瘤)。
下肢静脈瘤の症状ですが、足の重さ、だるさ、むくみを訴える方が多いです。就寝中に足がつったり(こむら返り)、かゆみを生じたり、皮膚の変色を生じることがあります。また瘤のように盛り上がりますので、見た目の悪さを気にされる方もいます。
当科では2011年から保険適応となった、カテーテルを用いた血管内焼灼術を施行しております。最新のラジオ波焼灼機器を導入しており、低侵襲の静脈瘤治療が可能です。カテーテル治療以外にも、抜去切除術(ストリッピング術)や高位結紮術などの手術療法、注射による硬化療法や手術をしない圧迫療法など、ほぼ全ての下肢静脈瘤の治療法を行うことができます。
下肢静脈瘤