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特定認定看護師インタビュー

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特定行為は患者の希望する治療を継続するための大切な看護技術の1つ

糖尿病看護特定認定看護師(特定看護師) K.S

糖尿病看護特定認定看護師(特定看護師) K.S

看護師特定行為研修を受講したきっかけは?

私は2012年に糖尿病看護認定看護師になり、糖尿病にまつわる看護や看護師教育を行っています。
急性期の血糖管理は重要で、当院では糖尿病内科医師が血糖管理を行っていますが、慢性的な医師不足により、現場の看護師からは、他科医師のインスリン指示や、糖尿病内科医師に対しては報告しても多忙でタイムリーに指示がもらえない等、「困っている」との声をよく耳にしていました。そこで、①医師のタスクシフト②現場の看護師からの相談対応の点から、2018年に受講しました。

研修修了後、現在までどのように活動してきましたか?

2019年5月より主に「インスリンの投与量の調整」の特定行為を実践しています。
修了後2年間は糖尿病内科専門医の指導の下、「入院患者へタイムリーな介入を行う」ことを目標に実践しました。具体的な実践内容としては、ステロイドパルス療法時や化学療法時の血糖管理、周術期管理のインスリン投与量の調整を行いました。実際はインスリン投与量の調整に留まらず、生活背景を踏まえ内服薬の提案なども行っています。特定行為対象外の事例もいましたが、特定行為研修で学んだ知識を活用し、医師とディスカッションを重ね、私が実践できることをその都度考え、介入し修練を積みました。
現在は糖尿病専門医の指導を離れ、独自に活動を行っています。
段階的に修練を積んだことで、特定行為における病状の範囲を適切に判断できるようになり提案できるようになったと評価しています。
活動開始当初は、医師ではなく看護師がインスリン投与量の調整を行うことに対する患者の抵抗があるのではないかと考えていましたが、不安の訴えを聞くことはなく、患者さんより「下中さんを待っていたの」「退院後は、どうしたらいい?」と相談されることも多々ありました。
多職種連携や看護師教育にも生かされています。

研修修了後、現在までどのように活動してきましたか?

現在の活動の中で大切だと思うことはありますか?

1. 医師ではなく、特定認定看護師だからできること
患者さんは様々な疾患を抱え、治療に臨んでいる。患者が何を大切にしているのか、どのように人生を送りたいのか、患者の希望に沿いながら治療を開始・継続するために多職種と共働することで質の高い看護を提供できます。そして、特定行為は患者の希望する治療を支えるための大切な看護技術の1つだと考えています。

2. 特定行為を実践できる環境
労働者健康安全機構が特定行為研修の指定研修機関であり、すでに特定行為を実践している看護師がいたため、活動を開始しやすいという強みがありました。

特定行為研修の受講を考えている方へ

当院は、研修受講・活動しやすい環境が整っています。研修は大変ですが、医師の思考過程を学ぶことで、看護師の考えを言語化して伝えることができ、共通した視点でディスカッションできます。それにより質の高い医療を提供できると考えます。また、これまでの看護を振り返ることができ視野が広がります。
今では私も特定行為研修を担当する一スタッフです。研修受講前から、具体的にどのようなことをしたいのかという所から一緒に考え、やりたい看護が実践できるよう、サポートしたいと考えているので、ぜひ受講をお勧めします。

特定行為研修の受講を考えている方へ

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