独立行政法人労働者健康安全機構 大阪労災病院

文字サイズ変更ボタン
Google WEB全体 サイト内
大労で受診する 大労に入院する 大労を知る 求人情報

がんに関するご相談について

トップページ >がん拠点病院のご案内 > がんについて > 乳がん

乳がん

当院は堺市医師会より認定された乳癌検診精密検査実施医療機関であり、乳癌検診で要精査となった方や、自己検診で症状のある方を中心に、正確・迅速な診断と最適な治療を提供するように努力しております。

正確・迅速な診断

a)画像検査

マンモグラフィ、超音波検査はもちろんのこと、CT、MRIなどを駆使して乳癌であるのかないのか、また乳癌であればどの程度乳房の内外に癌が広がっているのかを可能な限り正確に診断していきます。

b)病理検査

穿刺吸引細胞診・針生検及び吸引式針生検(マンモトーム生検等)があり、画像診断の結果を基に適切な検査方法を選択し実施します。そして、採取した標本を当院の病理専門医が検鏡を行い最終的な診断を下します。
当科では、以上の画像診断から病理診断(ベッドサイド細胞診)までを約半日で行う乳腺外来を毎週水曜日の午後に実施しています(予約制)。

最適な治療

乳癌の治療には局所への治療(手術、放射線療法)と全身的治療(薬物療法)とがあり、これらの治療法をうまく組み合わせて、整容性を保持しながら生存率の向上を目指します。

a)手術

手術療法は、乳房に対する手術と腋窩リンパ節に対する手術を分けて検討する必要があります。
乳房に対しては、約10年前までは乳房をすべて切除してしまう乳房切除術が主流でしたが、乳房の部分切除で十分に癌が摘出できる場合は乳房切除術と生存率が変わらないことが証明されたため、最近では乳房温存術(乳房部分切除術)が主流となっています。当院での2012年の温存率は74%でした。しかし、乳房内を癌が広範囲に広がっている場合や癌が多発している場合には、乳房切除や広範囲に及ぶ部分切除が必要になります。その際には、患者様の希望に応じて切除と同時または後日に形成外科医による乳房再建を行っています。その他、適応条件が満たされれば、究極の温存術といえるラジオ波焼灼療法も行っております。(ただし臨床試験のため自費扱いとなります。)
腋窩リンパ節に対しましては、術前にリンパ節転移ありと診断されている場合にはリンパ節郭清を行います。しかし、術前にリンパ節転移なしと診断された場合には、まずセンチネルリンパ節(乳癌細胞が最初に流れ着くリンパ節)生検を行い、術中迅速病理診断にて転移がないと判定されればリンパ節郭清を省略しています。そうすることによって術後の腕のむくみ(リンパ浮腫)などの後遺症を減らすことができます。

b)放射線療法

術後補助療法としての放射線療法(温存した乳房・領域リンパ節・乳房切除後の胸壁)と再発部位に対しての放射線療法があります。乳房温存術が行われた場合は、一部の患者様を除き、局所再発の予防のため放射線照射を受けていただくのが原則です。いずれにしても当院の放射線治療専門医と協力しながら治療に当たらせていただきます。

c)薬物療法

乳癌の薬物療法には化学療法(抗癌剤)、内分泌療法(ホルモン剤)及び分子標的治療(癌細胞を増やす指令をブロックする薬)があり、最近は新しい分子標的薬が続々と開発され使用可能となりました。乳癌の約85%を占める浸潤癌は目に見えない微小転移(将来の再発・転移の原因)を伴っているため、乳癌の性格(タイプ)に応じてこれらの薬物を効率よく使っていき微小転移を根絶させることが生存率向上の重要なポイントです。
従来、乳癌に対しては手術後に薬物療法が行われていましたが、近年はある程度進行した症例や手術後に抗癌剤治療が必ず必要になるようなタイプの乳癌に対しては、手術前に薬物療法を行うことも多くなりました。この治療戦略の目的は、主にしこりを小さくしたり微小転移を早くから退治することにより乳房温存率や生存率の向上を目指すことです。更に、個々の癌に対する薬剤の効果を直接評価することができ、その後の治療方針決定の参考にもなります。
実際の薬剤の選択は基本的にはガイドラインに沿って行いますが、さらなる治療成績の向上(効果を高め、副作用を少なくする)を目指して、多施設共同臨床試験等にも積極的に参加し、標準治療以外に最先端の治療法も患者様が選択できるようにしています。
転移・再発乳癌は、局所再発を除いて治癒が困難な状況です。そのため、治療の目的は延命と生活の質の改善です。この際の薬物療法の選択も基本的にはガイドラインに沿って行いますが、治療戦略に定まったものは存在しないため患者様の意向を十分に反映した薬剤の選択を行います。
当院では通院しながら快適に薬物療法(内服薬を除く)を受けていただけるように外来化学療法室を利用していただいております。

リンク

科学的根拠に基づく乳癌治療ガイドライン:薬物療法(2004年版)、外科療法、放射線療法、検診・診断、疫学・予防(2005年版):医療者用
http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0006/0006_ContentsTop.html

癌研有明病院ホームページ:がんの知識・乳癌(一般向け)
http://www.jfcr.or.jp/hospital/conference/cancer/about/breast.html

このページのトップへ